Haptic ― 触覚

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Haptic ― 触覚

ヴィック・ムニーズ キュレーションによるブラジル・日本アーティスト展

エキジビジョン

開催情報

タイトルHaptic ― 触覚
ヴィック・ムニーズ キュレーションによるブラジル・日本アーティスト展
会 期 2008年11月22日(土) - 2009年1月12日(月)
時 間 11:00 - 19:00
入場料無料
主 催財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーワンダーサイト
協 力Galeria Fortes Vilaça、 H.P.FRANCE WINDOW GALLERY、 小山登美夫ギャラリー、ミヅマアートギャラリー
認 定日伯交流年認定事業
後 援ブラジル大使館
会 場トーキョーワンダーサイト 本郷
アーティストエフライン・アルメイダ、レダ・カトゥンダ、窪田美樹、宮永愛子、長井朋子、エリカ・ヴェルズッティ

Haptic - 触覚
手は人間を教え導き、空間と時間の中に遍在させるのである
アンリ・フォシヨン 『かたちの生命』

「作品にはお手を触れないでください」――掲示が警告する。そもそもなぜ人は作品にさわろうとするのだろうか? 作品にじかに触れるのは、ある簡単なことを理解するためである。視覚情報はときに作品の履歴を伝えることができない。作品の歴史に自らの手の痕跡を加えることができない。

「触れることは信じること(百触は一見にしかず)」――これこそがイメージを、素材の段階、彫刻としての形態、すなわち人間工学的経験へと回帰させるものだ。制作過程がそうした触覚的(haptic)な体験で満たされているとき、作品に残る作者の手のエネルギーは、見る者の手を絶えずいざなうかのようである。思わず触れたいと感じさせる作品は、通例また、触れることについての思索をも促す。これが彫刻や平面上の再現的な絵画を十全に理解するための前提となる。
精神と物質を統合する経験としての感覚を大切にする文化においては、芸術作品の制作と鑑賞の過程における触覚的側面は、ごく自明なものだ。自明のあまり顧みられないことすらある。本展は、感覚を重視する二つの異なる文化を背景にもつ、6名のアーティストの作品に焦点を当てる。技法的には手仕事との結びつきが強く、発想に関しては伝統からの霊感を緩やかに受けている作品である。 (ヴィック・ムニーズ)

ムニーズのキュレーションにより、ブラジル人アーティスト、エフライン・アルメイダ、エリカ・ヴェルズッティ、レダ・カトゥンダの3名、日本人アーティスト、窪田美樹、長井朋子、宮永愛子の3名の女性アーティストが選ばれました。彫刻、ペインティング、インスタレーションなど異なる表現手法で発表する彼らは、ポルトガル語で手を意味する「mão」による繊細で細やかな軌跡を感じさせ、軽やかでウィットに富んだ作風のアーティスト達です。
6名は TWS青山:クリエーター・イン・レジデンスで、10月中旬よりスタジオをシェアしながら制作を行います。展覧会では、その期間に制作された新作を中心に発表する予定です。選ばれたアーティストたちの多様な表現や、TWS本郷の空間に展開される個性のぶつかり合いを、お楽しみいただけたらと思います。
また、ヴィック・ムニーズは、アーティストがニューヨークの近代美術館(MOMA)のコレクションから作品を選び、展示を行うシリーズ「アーティスト・チョイス」展の9人目のゲスト・キュレーターに選ばれ、2008年12月9日より展示が行われます。ムニーズの美術史を独自に解釈するキュレーションの手腕にも注目が集まっています。 

長井朋子《森での話》2007 油彩、アクリル絵の具、キャンバス 182.0 x 227.5 cm

エフライン・アルメイダ《Menino》, 2001 Cedar wood and velvet, 23 x 30 x 20cm Photo: Mark Ritchie, Courtesy Galeria Fortes Vilaça, São Paulo

エリカ・ヴェルズッティ《Bicho de 7 cabecas》, 2008 Bronze and cold porcelain clay Mounted sculpture: 137 x 155 x 107 cm Structure: 97 x 112 x 67 cm, Courtesy Galeria Fortes Vilaça, São

窪田美樹《かげとり―釘付け》 2007、H.365.5×W.180.0×D.91.0cm  木製家具、合版、パテ

レダ・カトゥンダ《Ju e todo pessoal》, 2006 Acrylic on fabric, velvet and voile 228 x 200 cm, Courtesy Galeria Fortes Vilaça, São Paulo

宮永愛子《凪の届く朝》2008,ナフタリン、ミクストメディア 写真提供 ミヅマアートギャラリー

関連情報

ヴィック・ムニーズ、エリカ・ヴェルズッティ 出品展覧会  
東京都現代美術館「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」  
(2008年10月22日~2009年1月12日)  

参加クリエーター

エフライン・アルメイダ
レダ・カトゥンダ
窪田美樹
宮永愛子
長井朋子
エリカ・ヴェルズッティ

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