AKONITO

レジデンス・プログラム

二都市間交流事業プログラム(派遣)

更新日:2024.9.27

AKONITO

参加プログラム 二国間交流事業プログラム(派遣)
滞在都市/滞在先ブリュッセル/ウィールズ
滞在期間2024年1月 - 2024年4月、2024年9月 - 2024年12月
滞在目的

今回自身が滞在するベルギーはべギンホフ発祥の地である。べギンは時期や地域によって様々な形態や受け取られ方があった。べギンの一部には敬虔な信仰を持ちながらも、修道院に所属せず、俗世にありながらも教えを守り生活をするべギンもいた。べギンホフに所属したべギンたちは様々な制約を課せられながらも、共同体として彼女たちの信仰を実行しながらも知識を蓄え、手工業をし、経済活動を行っていた。
ベルギーに現存するべギン教会やべギン教会跡地を実際に訪れ調査をすることで、人々の人生や生き方に関わる大きな転換点に起こるかけがえのない何かを探したいと考えている。

滞在中の活動
  • ベルギー内に博物館として残っているべギン会修道院(begijnhof)をリサーチする。
  • 「べギン会修道院(begijnhof)」、「現代のフェミニズム」、「ベルギーの歴史上における性差」をテーマにリサーチをしながら、それぞれのテーマについて、あるいはそれぞれのテーマの共通点を探ることができるか、専門家を交えて定期的にディスカッションを行う。
  • ベルギーでの生活の中で、ヨーロッパと日本における信仰と身体装飾のそれぞれの役割について考察する。
  • スカリフィケーション(瘢痕文身)を行い、施術の様子を記録する。
  • スカリフィケーションによる皮膚の再生の過程の記録とべギン会(Begijnen)についての研究の過程による作家の肉体的、知識的変化を記録し、その二つの交わる点を探る。
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

ユネスコに登録されているベギンホフを中心に、ベギンに関する博物館、教会に実際に訪れた。できる限りベギンホフのある地域特有の歴史博物館を訪れ、歴史の中でのべギンたちの境遇についての調査を行った。また、クリスマスの期間には、一般に公開されているベギンホフで開催されているイベントを可能な限り訪れた。訪れた先で興味を持った景色や興味を惹かれたモチーフを写真と映像で記録した。

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Antwerpenのベギンホフ

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Diestのベギンホフ

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Kortrijkのベギンホフ

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Liegeのベギンホフ

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Lierのベギンホフ

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Tongerensのベギン人形

滞在の成果

ユネスコに保存された全てのべギンホフを訪れることができた。また、各ベギンホフにある教会も訪れた。Mechelenのべギン教会で知り合った人から多くの教会修復に関する資料をもらうことができたり、Sint-truidenのべギン教会で行われたクリスマスコンサートで知り合ったベギンホフの住人の1人に住居の中を案内していただいたり、WIELSのスタッフの方にAnderlechtのべギンホフの個人的なガイドをしてもらうことができた。
日本におけるシェルターのような共同体の過去と現在の運営、問題点や結果と解決策について興味がある。 べギンホフに住んでいる女性が私を自宅に招いてくれたとき「私が子供の頃はまだベギンがたくさん住んでいて、実際に彼女達に会ったことがあるけれど、全員強いフェミニストだった。」と教えてくれたことが特に印象的だった。

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Mechelenのベギンホフ

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Sint-truidenのベギンホフ

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Anderlechtのベギンホフ 

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《タイトル未定》©Emilio de Azevedo

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