更新日:2022.10.4
参加プログラム | 海外クリエーター招聘プログラム |
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活動拠点 | アメリカ / 日本 |
滞在都市 | 東京 |
滞在期間 | 2022年9月 - 11月 |
大地震の前兆として起こる不穏な自然現象からインスピレーションを受け、予期せぬ災害の前に起こる不可解な瞬間を探求したいと思う。音と映像を切り離し、それぞれを別々に提示することによって、各要素により大きな批評的視座を持たせ、映画という表現形式の解体を続ける。災害の瞬間の前の15分間を音空間で表現する一方、都心に備わっている防災インフラや、今なお風景に刻まれた歴史的な震災被害の傷に焦点を当て、都市における災害の歴史を調査する一連のドキュメンタリー的な「動く写真」を撮影する。
100周年を迎える1923年の関東大震災を機に、災害をスペクタクルとして消費できないような地震のイメージとはどのようなものか、また、非スペクタクルを念頭にどのような映像を作ることができるのかを調査した。その結果、2つの調査対象が見つかった。鯰絵と、現代における防災訓練である。この2つのテーマから、TOKASのレジデンスで制作された作品が生まれた。《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》では、1円玉をメインの素材として、関東大震災から現在に至るまで、1日につき1枚の1円玉を集め、模擬都市の彫刻を作った。《Imagined Earthquake 02: Simulation》では、地域の方々に参加していただき、HUGゲーム(避難所運営ゲーム)をプレイしてもらいながら、彼らの想像上の震災のイメージを映像化しようと試みた。
今回のレジデンシーは、自分たちにとって非常に生産的だった。制作した2つの作品には満足していますし、春先に撮影予定の映像作品についても、有力な手がかりを得ることができた。「想像上の地震」というアイデアは、私たちにとって非常に重要なものであり、私たちが選んだメディア(ビデオやインスタレーション)を使って、対象から観客へと抽象的なイメージを伝える新しい手法について考えるきっかけとなった。また、《One Yen City》では、彫刻の分野にも踏み込んでみたが、これも良い結果につながったと思っている。《One Yen City》の成功を受けて、今後はプロジェクトや提案に応じて、より彫刻的な要素を取り入れる予定。
《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》
2022年、1円玉、75×175cmのテーブル
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》
2022年、1円玉、75×175cmのテーブル
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》
2022年、1円玉、75×175cmのテーブル
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》
2022年、1円玉、75×175cmのテーブル
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 01: One Yen City (Seismograph)》
2022年、1円玉、75×175cmのテーブル
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 02: Simulation》
2022年、HDビデオインスタレーション(カラー/サウンド)、26分
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 02: Simulation》
2022年、HDビデオインスタレーション(カラー/サウンド)、26分
Photo courtesy Zakkubalan
《Imagined Earthquake 02: Simulation》
2022年、HDビデオインスタレーション(カラー/サウンド)、26分
Photo courtesy Zakkubalan