更新日:2022.6.2
参加プログラム | 国内クリエーター制作交流プログラム |
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活動拠点 | 東京 |
滞在都市 | 東京 |
滞在期間 | 2022年6月 - 7月 |
元々オリンピックに「都市の祝祭性」というテーマで制作をする予定であったが時期がずれてしまった。しかし、街中を歩くとコロナ禍の規制が次第に緩み、昨年の危機感のある状態よりも街の意識が次第に開かれていくよう感じる。一年前に通り過ぎたオリンピックと変わっていく街の気配を「祝祭の痕跡」という新たなテーマに置き換え制作を行いたい。
「祝祭の痕跡」というテーマをもとに、オリンピック以後の風景から作品を作ろうと、競技場の跡地をリサーチした。TOKASレジデンシーを拠点に、実際に現地に行き散策してその風景の気分を汲み取ろうとした。特に海沿いの埋め立て地域の開発や利用に関心を持ち、海の森競技場、選手村、若洲公園、夢の島競技場を訪れた。加えてそのような土地が持つ気分の要因の一つである、埋め立て地について理解を深めるために「中央防波堤外側埋立地」の見学ツアーを計画した。(開催はレジデンス期間後となった。) また、国立競技場にてオリンピック一周年TOKYO FORWARDというイベントの開催に伴い、アーティスト・コレクティブがその会場周辺で開催した「オリンピック新聞」の朗読に参加した。デモ活動や、街の様子などを見学した。また、絵の構成の参考として、判じ絵の資料を古本屋や周辺の美術館、図書館などを周り収集した。
選手村風景 2022年
海の森公園 2022年
《東京○○○○○○○視察団》2022年、 ロゴ制作:光岡幸一、中央防波堤外側埋立地見学会ツアーの広告画像
レジデンシーに行く前は、オリンピックの競技場跡地に行くということは決めてはいたが、それ以上の情報が不足しており抽象的な状態であった。
また今回のレジデンシーでの埋立地のリサーチを通して、その土地や風景の見えない部分にも興味を持つようになった。特にゴミの埋立地がわかりやすいが、見えている部分と見えていない部分が互いに作用し合い、風景に気分や違和感をもたらしていた。平面作品はそのイメージの中にしか情報がないが、見えない部分を意識することで見えている部分を展開していけるのではないかと思った。
今後は海外のレジデンシープログラムにも挑戦してみたい。他のレジデントたちと会話をしていて、その街の風景と住まう人々のパーソナリティの関係に興味を持った。
《公と僕》2022年、洋紙にリトグラフ、18x18cm
《臨界公園》2022年、洋紙にリトグラフ、57.8x77.5cm
《Tiny guys》2022年、洋紙にリトグラフ、18x18cm
《Untitled 01》2022年、インクジェット、29x40cm
《Untitled 02》2022年インクジェット、29x40cm
《Untitled 03》2022年,インクジェット、21x22cm