チェン・ユウェン(セラ)

レジデンス・プログラム

二国間交流事業プログラム(招聘)

更新日:2022.5.9

チェン・ユウェン(セラ)

参加プログラム二国間交流事業プログラム(招聘)
活動拠点台北
滞在都市東京
滞在期間 2022年4月 - 2022年7月
滞在目的 

レジテンス期間中、私は日本庭園(枯山水)の精神と禅の哲学について学び、体験をする予定です。それは私が行っている自然、異文化や歴史的時間における変容を調査するプロジェクト「Write a Poem Before the Landscape Disappears(風景が消える前に詩を書こう)」にとって重要な影響を与える研究となるしょう。私のプロジェクトは、台湾と日本の自然景観の拡張に焦点を当て、異なる文化圏における「自然」の変容と解釈後の差異や共通点を、作品制作によって探求しています。 日本庭園を風景の中にある立体的な詩として考えることができれば、私たちの風景にもう一つの詩を書き下ろすことができるでしょう。

滞在中の活動
  • 日本における文化的景観(枯山水など)の形成と、それが人々の自然観に与えた変化をリサーチ
  • 関連する資料や物品を収集する
  • リサーチ成果や収集物を作品プロジェクト構成のために視覚的な形態に変換する
  • オープン・スタジオで作品を発表する
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

TOKASでの滞在期間中、日本の伝統的な庭園や街路樹など、自然観のユニークな構築方法を提示する様々な人工的な自然を調査し、自然、文化、都市学の間にみられる多様な変容を探求した。 六義園、小石川後楽園、浜離宮恩賜庭園など、伝統的な日本庭園を訪れリサーチを進めた。これらの景観の背後にある労働構造と歴史的な庭園の保存のための方法論に興味があり、庭師にインタビューを行い、庭園や史跡の保存の方法論についてリサーチした。 その一方で、これらの伝統的な日本庭園に加え、街路に植えられた鉢にも目を向けた。これは本来の自然ではなく、都市建設や近代的生活様式による現代の人工的な自然を現代を強調している。 このプロジェクトでは、現代における自然、風景、人間の個性との関係を再配置し、風景の新しい現象を再現することで、弁証法的な空間を展開することを試みている。 

滞在の成果

このリサーチプロジェクトは、私の芸術的実践に新たな展開をもたらした。台湾でこのリサーチを開始した際には不可能であった庭師へのインタビューによって景観の物語を語るための重要な視点を発見することができた。私は「人工的な自然」の「身体」の中を歩くことで、没入感と詩的な風景に多くのインスピレーションを得た。これらの庭園は、何百年という時間と空間が織り成すものであり、現代の生活における木や草花のユニークな捉え方を提供してくれる。庭師である坂口さんへの取材で、庭園の保存、特に歴史的な庭園の保存のために、庭師は伸びすぎた葉を剪定しなければならないという興味深い事実を発見した。 辞書によると、pruneは「余分なものを取り除く」、つまり「切る」という意味。「残す」のではなく、「切る」ことで保存することに興味が沸いた。 日本の伝統的な庭園を「残す」ことは「切る」ことである。なぜなら、伝統的な庭園の多くは、歴史的な絵画と同じように見えるべきだからだ。樹木の一つ一つ、歴史的な絵画と同じ形でなければならない。写真が発明されるまでは絵画が表現機能を果たしていたが、今は庭園が歴史的絵画の表現となる。私たちの鑑賞は、実は自由に行っているのではなく、結局は、歴史的、文化的、政治的な枠組みにコントロールされているのかもしれない。レジデンス終了後は、いくつかの展覧会が予定されているが、これらの要素(リサーチ結果)をビデオインスタレーションにし、レジデンス中に集めた映像、インタビュー内容、写真によって、弁証法的な空間を観客に展開しようと考えている。また、台湾と日本の景観の関係についても研究を進め、「文化的景観」の再定義を行いたいと考えている。

ビデオ作品のスクリーンショット

ビデオ作品のスクリーンショット

ビデオ作品のスクリーンショット

オープンスタジオの様子

TOKAS本郷でのインスタレーション風景

TOKAS本郷でのインスタレーション風景

クリエーター情報

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