SHIGA Lieko
更新日:2023.5.11
1980年愛知県生まれ。宮城県在住。
2004年ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン
ファインアート、ニューメディア専攻修了。
主な展覧会
2022年 「SHÉHÉRAZADE LA NUIT」(パレ・ド・トーキョー、パリ)
2021年 「コレクション展2 BLUE」(金沢21世紀美術館)
2021年 「温情の地:震災から10年の東北」(Composite、メルボルン)
2019年 「志賀理江子 ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館)
2017年 「志賀理江子 ブラインドデート」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川)
受賞歴
2014年 「第24回 タカシマヤ美術賞」(公益信託タカシマヤ文化基金)
2009年 「ICPインフィニティアワード」新人賞
2007年 「第33回木村伊兵衛写真賞」
「安全・清潔・便利な住環境に育った私とカメラ機器の親和性は、その暴力性において極めて高かった」と述べる志賀は、写真の時空が「死」よりも深い救いと興奮を自らに与えたとも言う。2008年から宮城県に移り住み、その地に暮らす人々と出会いながら、人間社会と自然の関わり、死の想像力から生を思考すること、何代にも溯る記憶などを題材に制作を続ける。2011年、東日本大震災での沿岸部における社会機能喪失や、厳格な自然法則という体験は、その後、戦後日本のデジャヴュのような「復興」に圧倒されるという経験に結びつき、人間精神の根源を、様々な制作によって追及しようとした。過去と未来が断ち切られた「永遠の現在」と呼ばれる時空間を、写真のメディア性に置き換え可視化することを意識する作品は、鑑賞者が己の身体と意識を、イメージによる鏡に写し見るような写真空間である。
「志賀理江子 ヒューマン・スプリング」展示風景、東京都写真美術館、2019
《予感と夢》2018、ターポリン 「ビルディング・ロマンスー現代譚(ばなし)を紡ぐー」(豊田市美術館、2018)
《螺旋海岸 31》2010、Cタイププリント 「螺旋海岸」、せんだいメディアテーク6F、2012-2013