マリー＝ルー・ダヴィド

プロフィール

1992年パリ生まれ、ロンドン育ち。ホーチミンを拠点に活動。2014年ロンドン大学コートールド美術研究所美術史コース修了。
ダヴィドは現在、ベトナムを代表する現代アート団体Sàn Artを運営するキュレーターを務める。実験映画、ビデオ・アート、クィア・パフォーマンスに関心を持ちながら、この地域のインディペンデント・アート・スペースを支援し、コラボレーションする新たなネットワークの構築に関心を寄せている。

主な活動
2023年「Ecologies of Water - Maix Mayer & Quynh Lam」Sàn Art、ホーチミン / Leipzig International Art Programme (LIA)、ライプツィヒ（共催）
2023年「Sàn Art Studio 2 - Tran Thao Mien」Sàn Art、ホーチミン (主催)
2022年-2023年「Don’t Call it Art!」Sàn Art、ホーチミン（共同キュレーター）
2022年「Saigon Experimental Film Festival IV」Sàn Art、ホーチミン / Á Experimental Space、ハノイ / CAB、ホイアン、ベトナム / Old Soul Art Hub、ダナン、ベトナム / Cù Rú、ダラット、ベトナム （共同キュレーター、共催者）
2022年「Remnants」Sàn Art、ホーチミン（共同キュレーター） 

受賞歴・助成など
2023年「Hanoi Grapevine’s Finest」Finest Projectカテゴリー（「Saigon Experimental Film Festival IV」）
2023年「日本美術リサーチフェローシップ」石橋財団 / 国際交流基金
2023年 助成：Purin Pictures / Movies That Matter（「Saigon Experimental Film Festival IV」関連の資金調達）

キュレーション活動について

ダヴィドは、地域のアートシーンを活性化させ多様性をもたらすためには、コミュニティに焦点を当てたプログラムや国際的な芸術交流が極めて重要であると捉える。主に文化事業者として「A. Farm」（2018-2020年）、「Times & Realities」（2021年）、「Sàn Art Studio」（2021年-継続中）、「Ecologies of Water: ライプツィヒ - サイゴン エクスチェンジ」（2023年-継続中）など、ベトナムにおける様々なレジデンス・プロジェクトに携わってきた。2020年からはSàn Artの展覧会のキュレーションを担当する一方、ベトナムではあまり行われていない動画（moving image)やビデオアートに特化したイベントを継続的に推進している。2021年と2023年には、「Saigon Experimental Film Festival」の第3回と第4回を共同キュレーションし、イベントの規模を拡大し、ベトナム国内の6会場で実施した。現在進行形で蓄積中の翻訳不可能な言葉の調査のほか、特に日本のビデオアートの歴史や現代アートにおける新技術の使用、キッチュ文化への日本の関連性、東京で地域密着型の活動を続けるアートスペースやレジデンス施設で実施されている生存戦略など、他の関心分野を調査に関心を寄せている。