Arditti Quartet
更新日:2010.2.1
<調弦の緻密さ、完璧なアンサンブル演奏という点においてアルディッティ弦楽四重奏団は世界の頂点を極めているといっても過言ではない。この弦楽四重奏団が取り組む事は、どのようなことであれすべてが繊細で、かつとても全体的なので、極めて大胆な実験的な作品であっても、それが音楽史上の主流であり、人々の感じ方の主流だと聴衆を納得させるものである。>
(ボストン・グローブ紙1998年8月)
1999年、アルディッティ弦楽四重奏団は結成25周年を向えた。1974年に第一ヴァイオリンのアーヴィン・アルディッティがこのクァルテットを創設、活動を開始。現代作品そして20世紀初期の作品と深い解釈と卓抜した演奏は、世界各地に広く知られ、高い評価を確立している。
この25年の間に、数百もの弦楽四重奏曲がアルディッティ弦楽四重奏のために作曲され、数多くが今世紀の代表的なレパートリーの広さについては、バートウィスル、ケージカーター、ファーニホウ、グラス、グバイドゥリーナ、カーゲル、クルターク、マックスウェル・ディヴィス、ナンカロウ、ノーノ、ペルト、リーム、シュトックハウゼン、クセナキスなどの作曲家の作品の世界初演を行っている。
ロイヤル・フェルハーモニック協会の室内楽アンサンブル賞、グラモフォン誌の現代音楽部門での受賞など活動に対してさまざまな賞が贈られている。そして99年には、栄誉ある「エルンスト・フォン・シーメンス音楽賞」が彼らの功績に対して授与された。
2000年・2001年シーズンには、メキシコ、アメリカ、日本(東京オペラシティでは一日で14曲を演奏する快挙を成し遂げ、その他6都市にとっても20世紀作品を名演し、注目を浴びた)、南アフリカ、オーストラリア、北米などのツアーを行うほか、リームが彼らとオーケストラのために作曲した新曲をコンセルトヘボウ管、ミュンヘン・フィルなどヨーロッパ各地で演奏する。また2001年3月にはベルリン・ビエンナーレに招かれ、ビエンナーレ委嘱の新作、サンドリーの弦楽四重奏とオーケストラのための作品を世界初演。2001年10月メルボルンで開催されたフェスティバルのレジデントとして連続5回の演奏会で20世紀の名作を弾いた。さらに、アグネス・リンドベルイの50歳記念を祝し、ノールウェイやロンドンでの記念演奏会に出演。また、クセスナキスの没後一年、ウィーンやマドリッドでの記念演奏会に出演している。