毛 友文(マオ・ヨーウェン)

レジデンス・プログラム

二都市間交流事業プログラム(招聘)

更新日:2024.8.5

毛 友文(マオ・ヨーウェン)

参加プログラム 二国間交流事業プログラム(招聘)
活動拠点台北
滞在都市/滞在先東京
滞在期間2024年1月 - 2024年3月
滞在目的

日本に漢字が伝来する以前からあるとされる言語記号「神代文字」について深く掘り下げる予定。このとらえどころのない文字が、伝説的な遺跡「ピラミッド」の創造的な探求と絡み合って、自身のリサーチの焦点となる。言葉、言語、そして私の作品で探求される記憶、歴史、知覚の無形の側面に関連する概念を確立し、発展させることを目指している。さらに、現在定義されていない「神代文字」を解きほぐし、再解釈することで、新たな探求の道を拓いていく。

滞在中の活動
  • 図書館調査による資料の収集・蓄積
  • 現地調査を行い、関連する場所や資料を探索する
  • 神代文字研究に関連する個人、地域のアーティスト、学者へのインタビュー
  • 一見無関係に見える神代文字とのつながりについて、その整合性/不整合性を問わず探る
  • 初期の枠組みをフィルム写真に収め、リサーチデータや滞在中の発見を取り入れる
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

レジデンス中のプロジェクト「神代文字」に関係する文献調査を図書館で行ったことに加え、各地からの情報も収集した。東京からも遠くない富士山のふもとにいる神主「御師(おし)」の家に「神代文字」の痕跡があることがわかり、訪問へと事を進めた。これらの探索と訪問を通じ、現代の日本においてはこの神代文字での記述はごく少数の人々にしか知られておらず、その使用や理解は限定的であることが分かった。現在残っているものでさえ断片化して存在していて、包括的な解釈を難しくしている。それは、半分は未知のものでそのもう半分だけを見ているようで、暗号に似ている。よって、自身の作品内で提示するべく、このコンセプトとの結びつきの確立と拡張を試みた。

滞在の成果

今回の滞在は、「神代文字」という題材における創造的な探索とリサーチに顕著な進展をもたらした。滞在を通して映像とインスタレーション作品の第一章に着手し、それによりプロジェクトの将来的な発展と方向性のための下地を敷くことができた。
オープン・スタジオでは、他の滞在クリエーターとそれぞれのリサーチや活動を共有した。このことにより、クリエーターそれぞれの活動や、それらがまだ実験的なものかそれとも現在進行形なのかにかかわらず、全員が共有し、話し合える場となった。こうした場での議論は、作品について新たなアイデアがを触発する刺激的なもので、自身にとって本当に印象的で記憶に残るものであった。

映像作品のスクリーンショット 2024年、映像、10分

オープン・スタジオより 2024年、映像とインスタレーション、サイズ可変

クリエーター情報

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