ルーベン・デルス 

レジデンス・プログラム

二都市間交流事業プログラム(招聘)

更新日:2021.10.26

ルーベン・デルス

参加プログラム      二国間交流事業プログラム(招聘)
活動拠点ドイツ
滞在都市東京 *オンライン・レジデンス
滞在期間2021年10月 - 12月
参加目的

室内の建築物に組み込まれているの工業製品から発生するどこにでもあるハム音と、不随意の聴覚的イメージや音楽性幻聴との間の相互作用を利用した、一連のサウンド・スカルプチャーをもとにしたサウンド・インスタレーションの制作を今回のレジデンス参加目的としている。
難聴や耳鳴りなど、さまざまな聴覚条件を持つ人々との交流が、作品の素材、サウンド、コンセプトの成果につながるだろう。

滞在プラン
  • 住宅街や工業地帯でのサウンドスケープの録音 

  • サウンド・アート、聴覚的イメージ、音楽的幻聴についてミュージシャンや難聴者にインタビューを行う

  • 素材やオブジェクトの収集

  • サウンド・オブジェクト/インスタレーションの制作、録音した素材の編集、オブジェクト/インスタレーションのプログラミング

  • オープン・スタジオ/展示への参加
滞在中に行ったリサーチ及び制作活動

このレジデンスでは、様々な活動を並行して行った。

  • リサーチ:音楽性幻聴、自発的/非自発的な聴覚イメージ、音楽認知に関する調査。
  • 写真撮影:レジデンス期間中、生活空間に設置された要素を撮影し続けた。この写真は、スタジオでの作品制作に影響を与えた。
  • インタビュー:聴覚イメージ、屋内環境における音の認知や、音楽性について、3名へのインタビューを行った。インタビューに答えてくれた人のうち、2名は難聴者、3人目は聴者であった。
  • オブジェクト/インスタレーション:スタジオでは、サウンド・オブジェクトや非サウンド・オブジェクトなど、インスタレーションにもなり得るオブジェクトを制作。
  • ペインティング:撮影した写真をもとにペインティングを制作。
  • ビデオ:スタジオでの実験の様子をまとめたビデオを2本制作し、オープン・スタジオで上映。

《standing wave and guitar》2021|ベルリンのスタジオでの定常波を可視化するリサーチ写真

オンライン・ミーティングの様子

《Luftabzug_Drohntheimerstr 37a》2021|ベルリンでの換気口のリサーチ写真

《Drone B Maj7》 2021|キャンバスにアクリル絵具、130 x 98 cm

滞在の成果

彫刻、絵画、写真、ビデオなどの新作シリーズを制作した。ビデオは、私にとって技術的、概念的に新しいアプローチであり、今後の作品にビデオ形式を組み入れていく可能性が広がった。これまでサウンド・インスタレーションを中心に活動を行ってきたが、今回のレジデンスで制作した作品の中には、音を使わないものもあった。このような成果は、音という主題に取り組む作品に新しい方向性を開くだろう。それはよりコンセプチュアルなものとなるかも知れない。

オープン・スタジオ2021-2022/12月での展示の様子 撮影:前谷開

オープン・スタジオ2021-2022/12月での展示の様子 撮影:前谷開

video #1 - Studies from the domestic inner ear. Tokyo arts & space residency program 2021. from Rubén D'Hers on Vimeo.

video #2 - Studies from the domestic inner ear. Tokyo arts & space residency program 2021. from Rubén D'Hers on Vimeo.

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