更新日:2019.10.7
参加プログラム | リサーチ・レジデンス・プログラム |
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活動拠点 | アメリカ |
滞在都市 | 東京 |
滞在期間 | 2017年1月 - 2017年2月 |
「見えない川」
東京はかつてどこにでも川が流れていた。経済的にも水の存在が人々の生活に深く関わりを持っていたのだが高度成長期以後、次第に川は姿を消していった。水は人が生きていく上で最も必要な資源のひとつ、そしてまた私は精神的にもとても大切なものだと信じている。その姿を失った川が今、暗渠として街のあらゆるところに存在している東京。私はボストン近郊在住だが、ボストンとケンブリッジの間を流れているチャールズ川がとても好きである。私が住んでいる街にもチャールズ川は流れてきている。私にとって川や湖、池などの水の存在は癒しの力としてとても重要である。今回は自分が生まれた東京に戻り、数多くの姿を失ってしまった川の存在を探ることがリサーチのテーマ。視覚的に見えなくなってしまった川の姿とその見えない川の存在が私たちの生活の上でどのように感じられるのか、実際に暗渠を巡り見えないものの存在としての水、その姿について考えていきます。
実際に様々な暗渠を訪れることが目的です。都内には暗渠がまるで蜘蛛の巣のようにあるので、場所を絞り、できれば資料館などにも訪れ古い地図や写真なども参考にしたいと考えています。その場を訪れ、暗渠のもたらす空間〜見えない川の存在感〜を体験し、録画撮影、ノート作成、スケッチなどからによるリサーチベースを作っていきたいと考えています。