更新日:2019.11.27
参加プログラム | リサーチ・レジデンス・プログラム |
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活動拠点 | 韓国 |
滞在期間 | 2010年4月 - 2010年5月 |
今日の韓国や日本、中国の現代アート作品では、伝統的な材料や主題を取り込んだ作品を多く目にする。そのような例における最も重要なスタイルはキッチュな品質のもので、同時にこれがアートマーケット原理によって生み出されたトレンドの結果に過ぎないのかもしれない、という疑問が持ち上がる。韓国の作品において特に顕著であったこのような現象は、主に自国の美意識の伝統を受け入れる行為として、解釈または意図されたものであった。
韓国、中国、日本の伝統的美意識と西洋とが混ざり合う展開のなかで、材料の比較分析を通じて現代美術におけるアジアの伝統の意味について研究論を構築することがリサーチの目的である。この研究は、国の伝統の品位を再建し、グローバル化したアートの分野でアジアの現代アート作品がどこに位置しているのかを再解釈するという点において、韓国だけでなく日本にとっても意味のあることである。このリサーチにおける活動のほとんどはこれら3カ国の現代アートにおいて再生された伝統的価値のある材料やイデオロギーを探すことで占められる。
OPEN STUDIO 2010
TWSでリサーチした結果を、展覧会とプロジェクトとしてプレゼンテーションする。アーティストやキュレーターに会ってインタビューし、研究者のいる美術館を訪問する。
滞在制作成果
東京で私は多くの素晴らしいアーティストやキュレーター、研究者に出会った。東京でのリサーチは、伝統や現代的センスで再生されている文化をじかに体験する機会を与えてくれた。研究を通して、アジアのアートを最新の現代的な枠組みで見ることを試みた。リサーチで得た結論はTWSレジデンスのオープンスタジオにてプレゼンテーションを行った。
レジデンス滞在後、博士論文の冊子が印刷され、滞在中の成果を基にした展覧会も開催される予定である。