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イザベラ・フレヴィンスカ&トメク・ベルグマン「ダンス・プロジェクト『DP1』」
-TEF Vol.10 パフォーマンス<推奨プログラム>
開催情報
タイトル | イザベラ・フレヴィンスカ&トメク・ベルグマン「ダンス・プロジェクト『DP1』」 TEF Vol.10 パフォーマンス<推奨プログラム>
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会 期 | 2016年1月15日(金) - 2016年1月16日(土)
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時 間 | 19:15
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入場料 | 2,000円 |
主 催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団トーキョーワンダーサイト
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会 場 | トーキョーワンダーサイト本郷
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アーティスト | イザベラ・フレヴィンスカ、トメク・ベルグマン |
イベント チラシ PDF:835KB
DP1(Dehumanized Project Nr.1=脱人間化・プロジェクトNo.1)は、人間性の喪失とメカニズム化された社会を描く、可笑しくて、薄気味悪くて、グロテスクで、抽象的で、シュルレアリスムなおとぎ話。「すばらしい新世界」(オルダス・ハクスリー/1932年)、「1984年」(ジョージ・オーウェル/1949年)、「タイタンの妖女」(カート・ヴォネガット/1959年)といった古典的SF小説からイメージを得ており、伝統文化と近代文明が共存した社会として私たちヨーロッパ人に多くを教えてくれる日本社会に捧げる作品である。
イザベラさん&トメクさんへのインタビューを掲載しました!
チケット情報
公演日:2016年1月15日(金)、16日(土) ※終了いたしました。
開 演:19:15(開場:19:00)※両日とも
(上演時間:60分)
会 場:トーキョーワンダーサイト本郷
入場料:2,000円
予約方法
- E-mailまたはFaxにて予約を受け付けます。
E-mail: ticket@tokyo-ws.org / Fax: 03-5689-7501
- 氏名、電話番号、ご希望の公演名、日時、人数をご記載のうえ、件名を「オープンサイト申込み」としてお申込みください。( Faxでご予約の場合は返信のFax番号もあわせてお知らせください。)
- 代金は公演当日会場にてお支払いください。
- 各公演とも定員になり次第、または公演前日の17:00をもって予約受付を終了します。 当日券の有無はこちらのページでご確認ください。
※プログラムはやむを得ず変更される場合がございます。予めご了承ください。
当日券について
両日とも予約受付は終了いたしました。
プロフィール
イザベラ・フレヴィンスカ
1980年ポーランド生まれ。ダンサー、振付家、教師として活動。現在はソロの新作"YOU HAVE YOUR VOICE"も精力的に上演している。
トメク・ベルグマン
1972年ポーランド生まれ。ミュージシャン、写真家、アーティスト。ポストロックバンドMORDYのリーダーとしても活動している。 二人は5年前より共同制作をはじめ、これまで2012年と2013年には日本でも公演を行っている。
インタビュー
イザベラ・フレヴィンスカ&トメク・ベルグマン
平成25年度国際文化機関推薦プログラムでTWSレジデンスに滞在した。今回はその時制作したダンスプロジェクト「DP1(Dehumanized Project Nr.1)」を上演する。
― まずはじめに、お二人がコラボレーションをはじめたきっかけを教えてください。
私たちは2011年、グダニスク・ダンス・フェスティバルでのIzabelaのソロ作品「Tralfamadoria」「Jakub2」(振付:Filip Szatarski)の上演にTomekが美術とテクニカルで参加したことで出会い、コラボレーションをはじめました。「Tralfamadoria」は2012年に日本でも東京と横浜で上演しています。
― 「DP1」はお二人が現代社会に対して抱いている恐れのようなものが出発点となっていますが、そこについて具体的に教えてください。
この作品は、トランス・ヒューマニズム* やバイオテクノロジーなど、我々の人間性に対する脅威と、西欧の政治経済や金融力学といったシステムのグローバル化による我々の生活への脅威をとおして「脱・人間化(=dehumanization)」について考えるプロジェクトです。アートには、これら私たちの生活に大きく影響する社会問題について語る義務があると考えており、それがこの作品の原点になっています。
*トランス・ヒューマニズム(超人間主義):科学技術による人間の身体・認知能力の拡張を目指す思想
― 2013年の日本での初演後、ポーランドでも上演をされていますが、観客の反応について教えてください。
「DP1」の上演をとおして、現代社会における生活の質についていくつかの興味深いディスカッションが行われました。日本でもポーランドでも、観客の多くは、人工添加物により汚染された食品、クレジットやローンなどの金融システムへの依存、画一的な「美」の基準へ自身を近づけようとするあまりに生じる身体のオリジナリティーや個性の喪失などを問題として感じていました。ポーランドの観客は、特にパフォーマンスで用いる映像に強い印象を受けたようでした。これらの映像は東京で撮影したものなのですが、日本の映像を使う理由は質問されませんでした。また、グローバル化について考えるよい題材になるので、高校生など若い人たちに向けて上演するべきだという意見もありました。一方で日本では、例えば「DP2」「DP3」のように、国や地域を変えてシリーズ化していく予定があるかと聞かれました。これは興味深いポイントです。ポーランドでは日本の映像を使用した「DP1」が、自分たちを含むユニバーサルな課題を扱った作品として共有された一方、日本では「DP1」は日本社会を反映した作品であり、上演地域ごとにローカライズしたほうが、効果的に課題が共有できると感じられたのかもしれません。またパフォーマンスの上演形態については、ポーランドでも日本でも、ダンス、音楽、映像、テキスト、インスタレーションの全てが等価値で扱われるオープンな構成を、とても新鮮なものとして受け止めてもらいました。
― 来場されるお客さんに対してなにか伝えたいことはありますか?
「DP1」は見る人に開かれた/見る人を開いていくパフォーマンスです。テーマは複雑かもしれませんが、私たちの主張を押し付けるのではなく、社会や生活について作品をとおして考えていただけるよう、ダンスや音楽、映像などを、この世界を理解するためのビジョンへと統合し、感情に訴えるイメージを生み出すことに集中しています。このパフォーマンスは始まりや終わりのない、実験的で非連続的な舞台作品です。私たちはこの作品を生み出すきっかけをくれた日本の文化を愛しています。誰の真似でもないこの作品を、日本の観客の皆さんに贈りたいと思います。
協力
Supported by: Polish Institute in Tokyo(ポーランド広報文化センター)、Adam Mickiewicz Institute、Centrum w Ruchu
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参加クリエーター
イザベラ・フレヴィンスカ