トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバルVol.9―TEFパフォーマンス <推奨プログラム>
タイトル | 淡座「江戸幻想夢見噺」 トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバルVol.9―TEFパフォーマンス <推奨プログラム> |
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会 期 | 2014年11月4日(火) - 2014年11月5日(水) |
時 間 | 19:00 |
入場料 | 3000円 |
主 催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団トーキョーワンダーサイト |
会 場 | 両国門天ホール |
アーティスト | 古今亭志ん輔(ゲスト)、三瀬俊吾(ヴァイオリン)、竹本聖子(チェロ)、本條秀慈郎(三味線)、桑原ゆう(作曲) |
◎ 泉 鏡花をテーマとした、ヴァイオリン、チェロ、三味線
それぞれのソロ作品 (2014)《世界初演》
◎ はすのうてな (2011/2014)《改訂初演》
-ヴァイオリン、チェロ、三味線のための-
◎ 反魂香 (2011/2014)《改訂初演》
-噺、ヴァイオリン、チェロ、三味線のための-
(作曲:桑原ゆう)
桑原ゆうさん(作曲)へのインタビューを掲載しました。コチラから!
当日券を若干枚販売いたします。18時より受付にて整理券を配布し、開演5分前より番号順にご案内いたします。
1. E-mailまたはFaxにて予約を受付けます。
2. 氏名、電話番号、ご希望の公演名、日時、人数をご記載のうえ、件名を「フェスティバル申込み」としてお申込みください。
3. 代金は公演当日会場にてお支払いください。
4. 各公演とも定員になり次第、あるいは、公演前日の17:00をもって予約受付を終了します。当日券の有無は、こちらのページでご確認ください。
三瀬俊吾(ヴァイオリン)、藤井泉(チェロ)、竹本聖子(チェロ)、本條秀慈郎(三味線)、桑原ゆう(作曲)による、現代音楽をベースとするクリエイショングループ。「江戸」 に学び、音と言葉の「あわい」を描くことを目的として、 2010年に結成。2011年、古今亭志ん輔師をゲストに旗揚げ公演「噺×現代音楽」を行い、それ以来、志ん輔師との共演を重ねている。
桑原ゆう [from 淡座]
2009年度TWS国内クリエーター制作交流プログラムに参加した作曲家。2010年にTWSで開催したインターナショナル・アンサンブル・モデルンアカデミーで知り合った同世代の音楽家を中心にクリエイショングループ・淡座を結成。
―4年前に同世代の音楽家と淡座を結成したとき、どうして「江戸」というテーマを選んだのでしょうか?
淡座には作り手(作曲家)は私しかいないため、基本的に私が興味のあることをやろうという方針を取っています。私は言葉と音の関係性、特に日本語と音をテーマに普段から創作をしていますので、そこから話を詰めました。日本は明治になって西洋化していきましたが、その直前の江戸時代には、それまでに築き上げてきた日本特有のものが全て詰まっているのではと思います。それ以前の時代と比べて身近に思える一方、謎めいた部分もたくさん感じられるので、その点を追究してみようと思いました。また、淡座は鮎沢君(=三味線の本條秀慈郎氏)の存在がとても大きく、彼の三味線のことを考えると、やはり江戸時代について掘り下げるのがいいのでは、ということになりました。ただ、昔のものをそのままやるのではなく「江戸独自の発想に学び、それを消化して新しいものをつくる」ことが私たちのキーワードとなっています。
―落語家の古今亭志ん輔師匠と共演を重ねられていますが、その経験から得たことなど教えてください。
回を重ねて、独特の間合いや噺のつくりだす流れのようなものが身体に入ってきたと思います。また、日本と西洋の音に対する考え方が全然違うことを実感しました。西洋の音の考え方は、まず全体の音像があり、それを実現する為にパートごとに音を分配するという考え方だと思いますが、日本の場合はそれぞれのパートがすでに独立した音像を持っていて、それらが合わさって予期しない新しいものができる、作るのではなく全体が「成っていく」という感じなのだと、やってみてよく分かりました。
―旗揚げ公演で演奏された2作品を今回改訂初演されますが、前回からどの辺りが変わるのでしょうか?
自分の作曲が3年前からだいぶ変わっていますし、以前に消化不良だった点がありますので、それらを見直し、全く違う曲になると思います。《反魂香》については、落語(言葉)もアンサンブルの一人という位置づけで、音と言葉が対等になるようにつくりたかったのですが、あれ以降勉強してきたことをふまえると、もっと大胆にできそうと思える部分もあれば、無理があったかなと思う部分もあり、色々と反省点が見えてきていますので、それらを改善していきます。
―「泉 鏡花に潜む江戸憧憬」というテーマで創作される新作についても教えてください。
泉 鏡花は明治から昭和にかけての作家ですが、その作品の世界にはアニミズムや江戸への憧れを感じます。読んでいてすごく難しいですが、文章に「ふし」やリズムが感じられ音もきれいなので、いつかテーマにしてみたいと思っていました。このテーマは今後も追究していくつもりで、いずれは語りを含む編成でも書いてみたいです。
―来場されるお客さんに対して何か伝えたいことはありますか?
とにかく耳を澄まして聴いてもらいたいです。普段意識せずに聞くことを行なっていると思いますが、実際には全く音を「聴けて」いません。「聞く(聴く)」ことを突き詰めて、ひとつの音響の中にどれだけの細かな音があるか、耳を澄まして欲しいし、そういうことを働きかけられる音楽をつくっていきたいです。あとは、言葉に興味のある方には是非来ていただきたいです。
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