更新日:2021.1.29
参加プログラム | 二国間交流事業プログラム(派遣) |
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活動拠点 | 日本/韓国 |
滞在都市/滞在先 | ベルリン/クンストクアティア・ベタニエン |
滞在期間 | 2020年10月 - 12月 |
今回のプログラムでは、映像と共に反応する、動くインスタレーションを制作する。
テーマとしては、強制的に抑圧された自由を映し出し、その中で「生きること」に対する現実と暗い現代の影を浮かび上がらせる。
作家本人が直接経験したドイツ国内のアジア人人種差別的行為とその被害をきっかけに、当初の活動計画を変更して作品を企画し、同じ経験と被害を共有する団体の協力によって本作品を完成した。《記憶された揺動》はドイツ·ベルリンに住むアジア人女性たちが、自分たちが経験した人種差別的な事件をドイツ社会に共有し警告する作品であり、彼らの顔と彼らの声をそのまま盛り込んだ記録物でもある。短くて3ヵ月から長くて47年の歳月を淡々と羅列する。
制作風景
芸術をする者として作品を作る行為とは自分の中だけを見つめるよりも自分の外に目を向け、一般の手が届かないところで苦しんでいる社会を見るべきであり、その社会を代弁することでないといけないということを学べたとても貴重な経験だった。国(法律)が守らない人を守れるのも芸術で、社会が無視することを直視できるのも芸術であることに気づいた。 今後の活動は東京からベルリン、この二国間交流事業プログラムから学んだ芸術家としての精神を守り、何にも揺らぐことのない制作活動をしていきたい。
《記憶された揺動》、2020、 CRTモニタ、スクリーン、 HD、ステレオ、34’9”
《記憶された揺動》、2020、 CRTモニタ、スクリーン、 HD、ステレオ、34’9”